虐待がなくなっても残る虐待の悪影響
どうも西之園です。
今回は虐待の影響についてです。
最近ニュースで取りざたされている虐待ですが、ニュースを見ているだけで胸が痛くなりますね・・・。
虐待がいけないことは言うまでもありませんが、では虐待が子供に実際どんな影響を与えるかについてお話します。
言葉による暴言虐待は脳に大きな与えるダメージを与えることが分かっています。
母親から子どもの存在を否定するような言葉を浴びせられたりするなど,物心ついたころから暴言虐待を受けた被虐待者たちを集めて,MRIで脳の体積を調べました。
その結果、言語、コミュニケーションに大きく影響する「聴覚野(ウェルニッケ野)」の一部の容積が増加していることがわかりました。
特に左脳の聴覚野の一部の上側頭回灰白質の容積が平均14%も増加していました。
これは暴言の程度に比例して,影響は大きく出ました。
父親、母親双方からの暴言の程度と正の関連を認めた一方で,両親の学歴が高いほど同部の容積はむしろ小さいことがわかりました。
脳が大きくなるからいいことなのでは?と思うかもしれませんがそういうわけでもありません。
本来、思春期までの脳の成長はいろいろな刺激を受けます。そしてその刺激に適応するように無駄なく効率よく脳を動かせるように洗練されていきます。
筋力も脂肪もある相撲取りから無駄な脂肪を取り除いた細マッチョの格闘家になるイメージです。
重いものを運ぼうと思うと細マッチョの方がエネルギーは少く済みます。
しかし、幼少期から思春期になるときに暴言により聴覚野に負荷がかかることにより上手く脳が洗練化されることなく
相撲取りのような筋力もあるけど無駄な脂肪もある状態のままになってしまうのです。
脳は沢山の量の情報を処理します。効率の悪い相撲取りが持久力がないことは想像できますね。
人と会話しコミュニケーションをとるだけで必要以上に脳に負荷がかかるようになるのです。
虐待が終わって成人してからも人とのコミュニケーションに人一倍負荷がかかり、場合によってはコミュニケーションを取ることを拒むかもしれません。
人とコミュニケーションをとるのが辛くて距離を置くようになるかもしれません。
虐待がなくなったとしてもその後も悪影響が残ります。
だからこそ虐待は早期発見が大事なんです。
というわけで今日はここまで。
ではではー。